夏から秋にかけて出荷数が増えるかぼちゃは、食卓にも並ぶ機会の多い、定番の野菜です。そんな身近な野菜のかぼちゃですが、大きくわけて3つの種類があり、それぞれにぴったりの調理方法があります。
今回は、かぼちゃの種類とおすすめの調理方法をお教えします!
【目次】
おもな品種
栗かぼちゃ、坊ちゃんかぼちゃ、雪化粧、ロロン、コリンキー、プッティーニなど。
西洋かぼちゃは、日本に流通しているかぼちゃ全体の90%を占めています。この種類は加熱すると甘味が増して、ほっくりとした食感になります。
店頭などで見かけることが多い栗かぼちゃは、いくつか種類があり、広く流通しているのは黒皮栗かぼちゃです。
また、楕円形のような面白い形のロロンかぼちゃも、徐々に人気が高まっている品種です。
おもな品種
小菊かぼちゃ、関屋かぼちゃ、島かぼちゃ、鹿ケ谷かぼちゃ、バターナッツなど。
今では生産が少なくなってきていますが、各地に伝統野菜として根付いています。この種類は水分が多くねっとりとした食感で、優しく上品な甘味が特徴です。
日本料理店のシェフが手に取ることが多いのは、小菊かぼちゃや黒皮かぼちゃではないでしょうか。
小菊かぼちゃの味わいは甘味が少なくて淡白、黒皮かぼちゃは最高級食材として人気があり、どちらも日本料理には欠かせない存在です。
和食に最適な日本かぼちゃですが、バターナッツという品種は異なります。
バターナッツは日本かぼちゃですが、特徴は西洋かぼちゃに近く、ナッツのような風味で食感はクリーミーです。
おもな品種
金糸瓜(そうめんカボチャ)、ズッキーニ、韓国カボチャなど。
他のかぼちゃと違い、生で食べてもおいしいのがペポかぼちゃ。ハロウィンのかぼちゃなどの観賞用のおもちゃかぼちゃも、このかぼちゃの一種です。
代表的な品種は、イタリアン料理によく使われているズッキーニです。
ほのかな苦みと甘味で独特の歯ごたえがあり、じっくり火を通すと甘味が増します。
もう一つ、ペポかぼちゃの代表的な品種に金糸瓜(そうめんかぼちゃ)があります。
このかぼちゃは茹でると実が細かくほぐれて、名前のように糸状になります。食感はシャキシャキで、あっさりしたクセのない味わいが特徴です。
目移りしそうなほど多くの品種があるかぼちゃですが、特徴が分かると必然的に料理が決まります。
フレマルでは、これからもコラム内で食材を紹介して、全国のシェフ達のレシピ考案をお手伝いします!
筆者
清野 朱美
作り手の"想い"と自然が生み出す野菜の美しさに魅了され、2012年に野菜ソムリエの最高峰資格「野菜ソムリエ上級Pro.」を取得。
調理師やベジフルビューティーアドバイザー等の専門知識を活かし、美と健康を叶える野菜レシピを、TV番組や料理教室などから発信中。
2014年12月、野菜&果物の"機能性"に焦点をあてた初のレシピ本「KINOH Vegetable & Fruit Recipe Book」を執筆及び監修。
趣味は野菜をテーマに旅すること。